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2022/10/31

海外との繋がり1~エチオピア

先日、エチオピアからJICAを通じて視察団が来社されました。 正式には、アジア農業協同組合振興機関(IDACA){ICA(国際協同組合同盟)、JICA(国際協力機構)並びにその他国際機関と連携し、 農業協同組合振興に向けた人材育成のために研修を実施されています(詳しくは https://www.idaca.or.jp/training/)}からの研修員という位置づけでした。政府の関係部署からの代表の方々だったので、それぞれ視点や疑問点が違い、勉強になりました。訪問団の事を初めて聞いたのは来訪の半月前くらいだったでしょうか。代表団の来社時に通訳としてアテンドするようにとの指示がありました。英語は話しますが、通訳を仕事にしたことはありません。実際には、JICAから通訳専門の方が1人、アテンドのネイティブスピーカーの方も1人いらっしゃった為、通訳業務は不要でした。 セッションの内容や、検討事項は私の担当ではないのでここで詳しく書きませんが、弊社からは事業紹介、訪問団側からは簡単な同国内における農業の現状の説明と、将来への展望と課題の説明がありました。また、具体的な課題に対する弊社の参画の可能性や、それに対する協力の提案もありました。我々のようなベンチャー企業の強みとして、ビジネスの整合性があれば挑戦出来る面があり、可能性の広がりを実感した瞬間でもありました。僕自身は必要の無くなった通訳要員という立場だったので何をするわけではないのですが、とは言えやはり滅多に無い機会を無駄にしないためにも、ちょっとした話をする時間を有意義なものに出来るよう、少しリサーチしましたので記録としての意味も含めて残したいと思います。専門家ではありませんし、間違いもあるかもしれませんが、素人のたわごとと思いご容赦ください。

エチオピアという国

調べて解る事は、まず公用語はアムハラ語です。多民族で形成されている中で、第二位の人口を占めるアムハラ人の言語です。アフリカにおいては、植民地時代の関係でその公用語にもその名残がある国々がありますが、幾多の侵略や支配があったにしろ、基本的に独立国家としての自己認識が高いようで、欧米ベースの言語使用はケニアなどと比べると少ないようです。昨今、人種に関してその違いをわざわざ羅列するのは憚れますが、あえて言いますとエチオピアはアフリカの国ですが、単直なイメージでアフリカ=ネグロイド(日本では一般に黒色人種・黒人と同義)ではありません。地図のように、大陸の東端に位置しており、海の向こうはいわゆる中東地域です。褐色ではありますが、比較的スラっと長身で面長なイメージです。実際にお会いしても、個人差はありますが、そう感じました。 宗教的には主にイスラム教が主で、比較的温厚で礼儀を重視します。日本人のようにお辞儀をする文化もあります。挨拶を大切にし、そこが信頼関係の始まりのようです。日常会話の至る所に神を意味する単語が含まれており、信仰心が深いと感じます。80以上の民族が混在し、当然複雑な民族間問題が存在するようですが、そんな人々が一つの国家を維持していけるのも、そんな民族性が背景にあるように思います。

地理的には海に面しておらず、港を持たない内陸国です。西側のお隣は内戦、紛争、海賊などの問題を抱えるソマリアがその海岸線を抱えており、とても不安定であり、同時に可能性を秘めているようです。南はケニアです。最近まで、アフリカでのGDP成長率第4位でしたが、ここ最近エチオピアに抜かれたようで、ある意味ライバル関係にあるようです。北はエリトリアです。余り聞き覚えがありませんでしたが、「アフリカの北朝鮮」などと揶揄されるほどの圧政国家のようです。1993年にエチオピアから独立したようなのですが、それでエチオピアは海岸線を失っています。エチオピア北部には反政府勢力ティグライ人民解放戦線(TPLF)が存在し、時にエリトリアの反政府勢力と共闘し、時にエリトリアの政府軍と敵対し首都の空港を攻撃したりと不安定要素になっています。このエリトリアとソマリアに挟まれた小さな国がジブチ。貿易港を持ち、それとその地理的要因が大きな意味を持っています。以前はフランスが統治し現在は独立しており、世界的に見ても、貿易海路の重要拠点となっています。またソマリアの海賊問題などの対応のため、多くの欧米国がその要所として駐屯しており、経済的にも政治的にも常に温度の高い環境です。エチオピアはその貿易をジブチに頼っている状況と言って間違いないかと思います。

調べながら、へぇ~そうなんだぁ、と。そういえば昔「ソマリランド」って本読んだな。ん~、なんかソマリアから独立したい、出来ない、とかなんとか。と更に調べると、思い出しました。ソマリアはアフリカの角と呼ばれる地域の海岸線に位置していますが、その北面、いわゆる紅海への入り口側の領域(以前のイギリス領地)が一方的に独立を宣言し、自治しているようです。実際、ソマリアの統治力は及んでおらず、世界的には認めてられていないが、自治国として機能しているらしい。そして、エチオピアはこのソマリランドへの関与を強めており、最近拡張されたベルベラ港への投資や協力が、ジブチ一強の構図を崩しえると考えている面があるようです。 なるほど、調べてから地図を見ると印象が変わりますね。貿易の要所のアフリカの角。そもそも300万年前の遺跡があるほど古代文明が栄えた土地柄で、1200年代から約700年続いた帝国時代には欧州からの侵略をはねつけたアフリカ最古の独立国。エリトリアの独立により、重要な海岸線を失ってしまったエチオピア。多分、自国や隣国だけではない国々が、政治や経済、インフラ投資や紛争を陰で支えているんでしょうね。小説や映画の世界のようです。エチオピアも人口第二位の民族が長い間政権を握っており、第一位の民族との軋轢から多くの犠牲を生んでおり、ケニアのような民主主義は形成されていません。エチオピアの正式名称は「エチオピア連邦民主共和国 – Federal Democratic Republic of Ethiopia」です。もう、合流を繰り返した日本の政党、もしくはM&Aで名前を残し続けた銀行のような趣きで、よくわからなくなってしまいますね。

これを書いている2022/10/26にニュースでエチオピア政府とTPLFの和平交渉が始まった、とあります。多民族国家の苦悩は単一民族国家の日本人が理解しているというのは無理があると思うので、客観的に受け止めるしかありませんが、少なくとも争いが減る事を望みます。 結局のところ、訪問当日はアムハラ語での挨拶、「サラーム ノウ」と握手と同時に右の肩を合わせるゼスチャーを乱発していたら、予想を上回る反応でした。深く理解はしていませんが、その挨拶にも宗教的な意味合いが強く含まれているらしく、その信仰心は別としてもまずはお近づきになる為に、良い手段だったようです。合間の時間の談笑では、駐車場の前の高圧送電線を見て日本の電力事情を話したり、リンゴ畑の防霜ファンを見て、いやいや風力発電じゃないとか…。最終的にはやっぱり生きる基本の食の根幹、農業が大切で、それって大変だよねという話になり、同じだねと。短い時間でしたが知らない世界を垣間見たひと時でした。来月はバングラデシュからの研修員訪問が予定されています。バングラデシュは世界でもトップクラスの親日国だそうです。今度はあちらが片言の日本語を駆使してくるのでは、と勝手に思っています。次回はそちらについて報告できればと思います。では

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