株式会社唐沢農機サービス ロゴ

2022/04/15

海外事業についてご紹介します!

皆様こんにちは。経営戦略部の望月です。
前回・前々回に渡ってIRブログとして、当社の成長感についてお伝えしましたが、今回のブログは私が所属する経営戦略部の一業務である海外事業に進展がありましたので、お知らせとしてご紹介いたします。

はじめに

経営戦略部ってIR担当だったはずでは…?と気づいて下さった方がいらっしゃるようでしたら、いつもブログを読んでいただきありがとうございます。
実は3月16日付の体制変更で経営戦略部の業務が一部変更になりました。今回ご紹介する新規事業(海外事業)については元々担当業務の一つでしたが、この度、当部の業務にリクルート(人事)の機能が新たに追加になりました。
当部へ異動となりました瀬川が当社リクルートサイトのブログで経営戦略部の業務について紹介しておりますので、経営戦略部にご興味をお持ちの方は是非こちらの記事をご覧ください!
少々脱線しましたが、ここから当社の海外事業についてご紹介いたします。

唐沢農機サービスの海外事業

商船三井様とのパートナーシップ締結のきっかけ

当社に注目いただいている方はご存知の方も多いかもしれませんが、当社唐沢農機サービスは2021年から、大手海運会社である株式会社商船三井様と業務提携をさせていただき、中古農業機械輸出事業に着手致しました。

商船三井様は、時価総額が1兆円を超えるプライム市場(旧東証一部)上場企業です。町の農機具屋が起源である当社が、大手企業とパートナーシップを組むことになったきっかけについて、以下簡単にご紹介します。
そのきっかけとは、ずばり、2020年に当社代表の唐澤が登壇したピッチを、商船三井のCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)の代表の方がご視聴くださったそうで、当時アフリカへの中古農機輸出を検討中でパートナーを探していた現KiliMOL(商船三井の100%子会社)代表の大山様がお声がけをしてくださったのがきっかけだったそうです。常々実感しておりますが、当社の代表は素敵な縁を引き寄せる力を持っていると思います。
これまでずっと「世界で通用するビジネスを創る」と語ってきた唐澤ですが、海外展開のノウハウやスキルが発展途上中(まだ芽が出たばかりです)の当社にとっては、商船三井様が味方についてくださったことは、千載一遇のビッグチャンスとなりました。

目指すはアフリカ

上記のような経緯で、KiliMOL様・商船三井様の力をお借りして、海外事業に着手することができました。
ここから、当社の海外事業の進捗状況について時系列でご紹介いたします。

2021年1月
商船三井様の自動車専用船「MARGUERITE ACE」にて中古農業機械をケニアへ輸送
2021年3月
代表 唐澤が現地でデモンストレーションを実施
2021年8月
歩行式農業機械を含む複数台を追加輸出
ケニア・ムエアにて育苗箱(箱苗)での稲の生育を確認
2021年9月
代表 唐澤が再度ケニアへ足を運び、田植機のデモンストレーションを実施
精米機・石抜き機など新品農機も実演
2022年1月
新品・中古商品を順次輸出開始
ライスセンター設置などのインフラ事業も参入を検討中
といった状況です。

上記をご覧いただくとお分かりの通り、海外への輸送は商船三井様の超一流のロジスティクスの力なくしては実現が困難で、当社単独ではなくKiliMOL様・商船三井様の協力の下、事業化を進めています。

なぜアフリカなのか?

VCや外部関係者の方などからは、
「アフリカで日本の農機の需要はあるのですか?」
「現地は日本と天候が全然違うと思いますが、お米をつくることはできるのですか?」
といった質問をいただくことがとても多いです。多いどころかほぼ100%聞かれます。

どちらも答えは Yes です。

当社が積極展開を進めているケニアを例に挙げると、米の生産量が近年爆発的に増加しており、2020年のデータによると米の国内生産量は18万トン、一方で同年の米の輸入量は55万トンと消費量に対して生産量が追いついておらず、輸入に頼る状態が続いています。
その要因として、生産工程の多くは未だ手作業を中心としており機械化が進まず、サプライチェーンにおいても、精米システムが発達していないために多くの砕米が発生してしまったり、一部地域では他国のバイヤーにより買い占められてしまい、せっかく生産した米が国外に流出したりしているといった実態があるそうです。
また、ケニアにおいては特に国策として農業の機械化に注力しているため、今後当社の進出余地も大いにあると考えています。

ケニアだけでなく、アフリカ全体に目を向けるとポテンシャルはさらに高まるばかりです。
まず着目すべきは、「人口」です。
皆さんご存知の通り、アフリカは人口が増加の一途を辿っており、2050年には世界人口の4人に1人がアフリカ人になると言われています。
現在13億人の世界人口は2050年の推計値で24億人、その4人に1人がアフリカ人になるとなれば…マーケットポテンシャルについては、言うまでもありません。目指さない理由はないという答えになります。

次に着目すべきは、「耕地面積」です。
アフリカ地域の耕地面積は、なんと2億4000万haにも及びます。ちなみに日本はというと、437万haほどですから、日本の50倍以上の耕地がアフリカには存在しているということになります。
参照)農林水産省「主要国の農業情報調査分析報告書」https://www.maff.go.jp/j/kokusai/kokusei/kaigai_nogyo/k_syokuryo/h20/pdf/h20_africa_01.pdf
農林水産省「令和2年耕地面積 」https://www.maff.go.jp/j/tokei/kekka_gaiyou/sakumotu/menseki/r2/kouti/

アフリカの気候に対する心配についても、農作物の育成には、気候変化や温度・湿度よりも、「積算温度」(毎日の気温の累積)が重要なので、むしろアフリカでは二期作が可能で効率が良いのです。

当社のビジネスとして拡大を図ることはもちろんですが、今後の展開においては、一方的なビジネスの押し付けではなくアフリカの方々のニーズを正確に掴み、現地の皆さんの生活が少しでも豊かになる一助となれるよう努めることが、海外進出を目指す者の義務であると感じています。

今後の取り組み

最後に今後の取り組みについてご紹介致します。
先日、代表 唐澤のSNS等でご覧いただいた方もいらっしゃるかもしれませんが、当社唐沢農機サービスは農林水産省の補助金事業である、
令和4年度アフリカ等の企業コンソーシアムによるフードバリューチェーン構築実証事業の補助金交付候補者に選定いただきました。
まだ最終の交付決定をいただいた段階ではありませんが、今後所定の手続きを進めた後に、補助金交付の決定をいただけるよう準備を進めています。まだ詳細は公開できませんが、随時情報発信をして参ります。

また今回の実証事業実施にあたっては、ケニアのナイロビに拠点を置く現地日系企業のKAI GLOBAL Ltd.様とも協力を進めて参ります。
KAI GLOBAL Ltd.様は、現地で日本食レストラン運営やスーパーでのパック寿司の販売、日本米の契約栽培・卸売などを営む企業様で、現地の発展に貢献しながら積極的な取り組みを推進されています。先日、KAI GLOBAL Ltd.様のWebサイトにも当社を掲載いただきました。

当社1社では成し遂げるのに時間がかかることも、強力なパートナーの皆様方と進むことでそのスピードと推進力は何十倍にもすることができると思っています!

まとめ

今回は、海外事業についてご紹介しました。引き続き情報発信をしていきますので、是非ご注目いただけますと幸いです。

また、経営戦略部では海外事業を一緒に推進していただける方も大募集中です。
ご興味のある方は、リクルートサイトをまずご覧ください!