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2022/12/27

管理機などの不調 キャブ洗浄等  農機セールスマンのお仕事

こんにちは。寒くなってきましたね。ここ株式会社唐沢農機サービスのある長野県東御市でも雪が降るようになりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。弊社のサービス工場には日々たくさんの農機具たちが修理、点検のために入庫しています。オフシーズンの今、今年蓄積した汚れと問題をまとめて綺麗にしたいものですね。この時期は工場にたくさんの整備待ちの農機具が並び、整備士さんたちは大忙しです。しかし、皆さまのなかには、「出来る修理は自分でやりたい…」とお思いの方も多いのではないでしょうか。管理機などに代表される、多くの小型農機具は燃料にガソリンを使用しており、気化装置であるキャブレターが使われています。ここまで読み進んで頂いた方は、おおよそこのような機械が身近にあり、「キャブレター」に関しても少なかれ知識があるのではないかと思います。中には、とても詳しい方もいらっしゃるかもしれません。しかしながら、今回は「キャブレターは知ってるけど、開けるのにちょっと躊躇する」というような方々へ、少しでも参考になればと思い、先日行った整備を例に紹介させていただきます。

対象機 8馬力耕転機

症状1 アイドリング不安定(波打ち)

症状2 キャブレター周辺からの燃料漏れ  

所見

まず、上記の症状からキャブレター内の目詰まりと燃料のオーバーフローを疑っています。キャブはどちらにしろ開けるので周辺をばらしながら、修理を進めます。が、その前にプラグの確認をします。過度なオーバーフローであれば、燃料で濡れているかもしれません。ですので、なにはともあれプラグを見てみましょう。 ここで、一つ問題がありました。プラグが最後まで締めこまれておらず、触った時点でぐらついていました。外してみると、空気が出入りしたためでしょう、ねじ山にまで煤が付いていました。本来、指定のトルク若しくは回転数指数分まで締めこむと、プラグのネジ元に付いているガスケット(ワッシャーのような金属の輪っか)のふっくらした部分がつぶれるように出来ています。が、これまったく潰れていません。以前の持ち主、またはその整備先が交換した時に締め忘れたのでしょうか。いずれにせよ、ゴミが内部に入って悪さをします。圧縮は問題なさそうなので良かったですが、気を付けたいですね。綺麗にして点火確認しました。OKです。ついでにエンジンオイルも交換します。抜くときはドレインボルト側が下傾斜でいいのですが、入れるときにはエンジンを水平にしましょう。ドレインボルトには専用のワッシャーが付いています。無くしがちなので気を付けてください。これも全然締めこまれてなかったようです。つぶれ気味なら交換ですが、これもOKです。 次はキャブの手前に付いているオイルトラップ式のエアインテークを外します。オイルカップ内のオイル自体は綺麗ですが、なにやら白い物が沈殿しています。前回の洗浄時に使ったクリーナーの類でしょうか。不明ですが、洗浄と交換です。フィルターとインテークの円筒を外します。この抑えのナットはキャブ一式も抑えていますね。大抵10mmです。インテークのケースとエンジンの上部を繋いでいるゴム管があります。ブローバイホース(ブリーザーホース)と言って、未燃焼ガスを循環させるための大切なものです。組みなおしの時に、忘れずつなぎましょう。 内部のスポンジフィルターもボロボロなので交換します。ついでに付着物も綺麗にします。ゴムのパッキンがずれていました。ありがちです。 燃料コック周辺を清掃、確認します。パッキン、メッシュフィルターを無くさないよう注意します。 チャンバーボルト(ドレイン)を外したら、パッキンがぼろぼろです。ここから燃料が漏れていたようです。 ジェット類を確認してゆきます。波打ちがあったので、スローとその経路を念入りに。 燃料漏れはオーバーフローではありませんでしたが、開けたついでなのでばらします。 貫通確認して、綺麗にします。細かい部品を無くさぬよう、気を付けます。 組み直したら、もう一度各径路の貫通確認をします。まだスロー側の出が悪い感じがするので、取り付けて試してみます。

案の定、まだアイドリングが波打っているので、エンジンをかけアクセルを全開にしながらスローの吸気穴にキャブクリーナーを吹き込んでみます。数回繰り返したら、何か抜けるような感じの後、高回転でも解るくらい回転が滑らかになりました。アクセルを戻しても波打ちません。OKですね。 パッキンやフィルタースポンジ、エンジンオイル、ドレインホースなどを交換し、各部洗浄しながら組み上げました。その他、タイヤの空気圧調整、駆動軸のオイル漏れ確認、ワイヤ類の緩み調整、ボルト類の緩み確認、全体を洗浄後、可動部とワイヤの注油、グリスアップをします。燃料コック開けた状態で一日置いても漏れなし。よさそうですね。

交換部品が手に入らない場合、パッキンの代用として液体ガスケット(ガソリン対応)、フィルターの代用として目の粗さの近いスポンジをカットなどで乗り切れますね。機械をばらす時は元に戻すことが大前提なので、写真や動画を活用しましょう。部品を無くさないよう、トレーや替わりの入れ物を。固着して硬いネジやホースなどは決して無理せず、潤滑油と根気で対応。今回はキャブ内部もばらしたので、アルミの小さな部品もありました。柔らかいので特に気をつけましょう。この時期、寒い野外では手もかじかみます。風のない納屋やガレージ等で落ち着いて取り組みましょう。一酸化炭素中毒と火の扱いには注意して、安全な整備をお願いします。ではよいお年をお迎えください。

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