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2025/06/10

熱中症対策、万全ですか?農業人の命を守るための対策と応急処置

いよいよ夏本番! 待ちに待った夏休み、海に山にと楽しい予定でいっぱいの方も多いのではないでしょうか。しかし、特に農業に携わる皆さんにとって、この時期に何よりも気をつけたいのが「熱中症」の危険です。毎年多くの方が熱中症で救急搬送されており、中には尊い命が失われるケースも少なくありません。皆さんの大切な体と健康を守り、楽しい夏を安全に過ごすためにも、熱中症対策を万全にしておきましょう。

1. 熱中症ってどんな病気?その症状とは

熱中症は、高温多湿な環境に体がうまく適応できず、体内の水分や塩分のバランスが崩れてしまうことで、体温調節機能が正常に働かなくなる状態を指します。私たちの体は、汗をかくことで体温を下げようとしますが、湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、体温が下がりにくくなります。さらに、体内の水分や塩分が失われすぎると、体温調節の司令塔である脳がうまく働かなくなり、体温が異常に上昇してしまうのです。

熱中症の症状は、その重症度によって以下の3つの段階に分けられます。症状は軽いものから急激に悪化することがあるため、少しでも異変を感じたら、すぐに適切な対応をとることが非常に重要です。

  • Ⅰ度(軽度): めまい、立ちくらみ、筋肉のこむら返り、大量の発汗、気分が悪い、体がだるい、頭が重いなど。
  • Ⅱ度(中等度): 頭痛、吐き気や嘔吐、体がぐったりする、意識がぼんやりする、集中力や判断力の低下など。
  • Ⅲ度(重度): 意識がない、呼びかけに反応しない、全身のけいれん、手足の運動障害、体が熱い(体温が異常に高い)など。

2. 熱中症になりやすい人、なりやすい場面は?

熱中症は誰にでも起こりうるものですが、特に農業の現場では、炎天下での作業やハウス内での高温環境など、リスクが高い状況が多く存在します。ご自身や周りの方が当てはまっていないか、確認してみましょう。

熱中症になりやすい人

  • 高齢者: 体温調節機能が低下しているため、暑さを感じにくく、喉の渇きも感じにくいため、適切な対応が遅れがちです。農業従事者の方も、年齢とともに体調の変化に注意が必要です。
  • 乳幼児: 体温調節機能が未発達で、自分で水分補給ができません。ハウスや作業現場に連れて行く際は細心の注意が必要です。
  • 肥満体型の人: 体内に熱がこもりやすく、体表面積あたりの発汗量が少ないため、放熱しにくい傾向があります。
  • 持病のある人: 心臓病、糖尿病、腎臓病など、持病によっては熱中症のリスクが高まります。また、服薬している薬の影響で熱中症になりやすい場合もあります。
  • 激しい運動をする人: 農作業は肉体労働が多く、大量の汗をかくため、体内の水分や塩分が失われやすくなります。
  • 屋外で作業をする人: 炎天下での畑作業や田んぼ作業は、熱中症のリスクが非常に高くなります。
  • 睡眠不足や体調が悪い人: 睡眠不足や風邪、下痢などで体調が悪い時は、体の抵抗力が落ち、体温調節機能も低下するため、熱中症になりやすい状態です。

熱中症になりやすい場面(特に農業において)

  • 炎天下での長時間作業: 畑や田んぼでの作業は、日差しを直接浴び続けるため、熱中症の大きな要因となります。
  • 高温多湿のハウス内作業: 換気が不十分なハウス内は、外気温以上に高温多湿になりやすく、熱中症のリスクが極めて高いです。
  • 風通しの悪い場所: 倉庫内や密閉された作業スペースなど、空気がこもる場所も要注意です。
  • 水分補給ができない状況: 作業に集中しすぎて、つい水分補給を忘れがちになることがあります。
  • トラクターなどの密閉された運転席: エアコンがない、または効きが悪い場合、運転席内の温度が上昇し、熱中症のリスクが高まります。

3. 今すぐ実践!農業現場でできる具体的な熱中症対策

熱中症は、適切な対策を講じることで、そのリスクを大幅に減らすことができます。日々の作業の中で、以下の対策を心がけましょう。

1. こまめな水分・塩分補給を徹底する!

「喉が渇いたな」と感じた時には、すでに体は水分不足の状態です。喉の渇きを感じる前に、意識的にこまめに水分を摂ることが熱中症予防の鉄則です。

  • 何を飲む?: 水やお茶はもちろんですが、大量に汗をかく農作業では、水分だけでなく塩分も失われます。そのため、スポーツドリンクや、より効果的なのは「経口補水液」です。経口補水液は、水と塩分、糖分がバランス良く含まれており、体に素早く吸収されるように作られています。
  • どうやって飲む?: 一度に大量に飲むのではなく、コップ1杯程度(150~200ml)を1時間おきになど、少量ずつこまめに補給しましょう。炎天下での作業中は、30分に1回など、より短い間隔での補給を心がけてください。作業の合間の休憩時には必ず水分補給を挟みましょう。
  • 塩分補給: 汗をかくと塩分も失われるため、スポーツドリンクだけでなく、塩分タブレットや塩分を含んだ飴などを活用しましょう。お昼休憩には梅干しや味噌汁などもおすすめです。

2. 作業中の体を冷やす工夫を積極的に!

体の熱を効率的に逃がすことも、熱中症予防には欠かせません。

  • 適切な服装: 通気性が良く、吸汗速乾性に優れた素材の作業服を選びましょう。汗をかいてもべたつかず、すぐに乾く機能性素材は、快適さを保ち、体温調節を助けます。色の薄い服は熱を吸収しにくいのでおすすめです。
  • 帽子や日除けの活用: 直射日光から頭部を守ることは非常に重要です。つばの広い帽子や、首元まで覆えるタイプの日除けを活用しましょう。
  • 空調服・ファン付き作業服の導入: 最近では、バッテリーでファンを回して服の中に風を送る空調服やファン付き作業服が普及しています。これらは体の表面の汗を蒸発させ、気化熱で効率的に体を冷やす効果があり、屋外作業の強い味方となります。
  • 休憩場所の確保: 作業現場の近くに、日陰や扇風機、冷房のある休憩場所を確保しましょう。移動可能な簡易的な休憩スペースを設けるのも有効です。
  • 体を冷やすアイテムの活用: 首筋、脇の下、足の付け根など、太い血管が通っている場所に冷たいタオルや保冷剤(アイスパックなど)を当てると、効率的に体を冷やすことができます。最近では、水に濡らして絞るだけで冷たくなる冷感タオルなども市販されています。

3. 作業計画と体調管理の徹底

日々の作業計画や体調管理も、熱中症リスクに大きく影響します。

  • 作業時間の調整: 日中の気温が最も高くなる時間帯(一般的に午前10時から午後2時頃)を避け、早朝や夕方などの比較的涼しい時間帯に作業を集中させる工夫をしましょう。
  • こまめな休憩: 無理をせず、定期的に涼しい場所で休憩を取り、体を休ませましょう。個人作業の場合でも、時間を決めて意識的に休憩を取ることが大切です。
  • 睡眠をしっかりと取る: 睡眠不足や疲労がたまっている時は、体の抵抗力が落ち、体温調節機能も低下します。十分な睡眠時間を確保し、体を休ませましょう。
  • バランスの良い食事を摂る: 栄養バランスの取れた食事を摂ることで、体力を維持し、熱中症を予防することができます。特に、夏バテで食欲が落ちやすい時期は、さっぱりとしたものや喉越しの良いものを工夫して取り入れましょう。
  • 体調管理: 風邪や下痢などで体調が悪い時は無理をせず、作業を控え、涼しい場所で安静にしましょう。
  • 複数人での作業、声かけの徹底: 圃場での作業は一人で行うことも多いですが、できる限り複数人で行い、お互いに体調に異変がないか声かけや見守りを行いましょう。特に、一人で作業する際は、家族や近所の人に作業予定を伝え、定期的に連絡を取るなど、万が一の際の連絡体制を確保しておきましょう。

4. もしもの時、どうする?熱中症の応急処置

万が一、ご自身や周りの人が熱中症と思われる症状を示したら、速やかに以下の応急処置を行いましょう。迅速な対応が、命を救うことにつながります。

  1. 涼しい場所へ移動: 日陰やエアコンの効いた室内など、涼しい場所へ移動させましょう。ハウス内や作業中であれば、すぐに外の風通しの良い日陰に移動させてください。意識がない場合は、安全な場所に運び、すぐに救急車を呼んでください。
  2. 衣服を緩める: 衣服を緩め、体を締め付けているもの(作業着の首元、ベルトなど)を外しましょう。体を締め付けていると放熱の妨げになります。
  3. 体を冷やす: 露出した皮膚に冷たいタオルや保冷剤(アイスパックなど)を当てて体を冷やしましょう。特に、脇の下、首、鼠径部(足の付け根)など、太い血管が通っている場所を重点的に冷やすと、効率的に体温を下げることができます。濡れたタオルで体を拭き、扇風機などで風を送るのも効果的です。
  4. 水分・塩分補給: 意識がある場合は、経口補水液やスポーツドリンクなどを少量ずつ飲ませましょう。自分で飲めるようであれば、本人のペースで水分を摂らせます。この際、カフェインやアルコールを含む飲料は、利尿作用があるため避けてください。
  5. 症状が改善しない場合は、すぐに医療機関へ: 応急処置を行っても症状が改善しない場合や、意識障害がある場合(呼びかけに反応しない、返事がおかしいなど)、全身のけいれんがある場合は、ためらわずにすぐに救急車を呼びましょう。救急車を待つ間も、体を冷やす処置は続けてください。

まとめ

熱中症は、適切な対策をとることで予防できる病気です。特に、屋外での作業が多い農業の現場では、個々人の意識と対策が非常に重要になります。

  • こまめな水分・塩分補給
  • 体を冷やす工夫(空調服なども活用!)
  • 作業時間の調整と休憩の徹底
  • 日々の体調管理
  • 仲間や家族との声かけ、見守り

これらのポイントを実践することで、今年の夏も健康に、そして安全に作業を続けられるはずです。自分自身の体調管理はもちろんのこと、周りの人にも気を配り、熱中症から大切な命を守りましょう。

この夏、皆様が安全で実りある作業ができるよう、心から願っています。

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