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【農機具×確定申告】春の農機購入ガイド!中古トラクターの選び方と賢い節税対策とは?
暦の上では春を迎え、いよいよ農繁期の足音が聞こえてくる季節になりました。 新年度の準備を前に、「今年は作業効率を上げたい」「そろそろトラクターを買い替えようか」と検討されている方も多いのではないでしょうか。
ちょうど今は確定申告の準備シーズンでもありますね。帳簿と向き合いながら「もう少し経費をうまく使って、経営を楽にできないか」と考えてしまうのは、すべての農業者の本音だと思います。
しかし、最新の農機具は驚くほど高額です。そこで、中古農機のプロである私が提案したいのが、「中古トラクター」の戦略的な活用です。
中古農機は初期投資を抑えられるだけでなく、実は確定申告と組み合わせることで、新品購入時以上の節税メリットを生み出す強力な武器になります。今回は、農業初心者の方にも分かりやすく、春の農機購入と節税を両立させるポイントを徹底解説します。
春の農機購入に中古トラクターがおすすめな理由と選び方のポイント
農業経営を安定させる第一歩は、固定費を抑えつつ生産性を最大化することです。トラクターは農業の基盤ですが、新品価格の高さが参入障壁や経営の重荷になることが多々あります。
中古農機を選ぶメリット:手元の「現金」を賢く残す
中古農機を選ぶ一番のメリットは、なんといっても「導入コストをぐっと抑えられること」です。
トラクターは農業の要ですが、新品で揃えようとすると驚くような金額になります。しかし中古市場に目を向ければ、新品の半額以下で、同じくらいのパワー(馬力)を持った機械が見つかることも珍しくありません。
特に農業を始めたばかりの時期は、予期せぬ出費も多いものです。 無理をして高い新品を買うよりも、中古で賢く予算を抑えて、手元に現金を残しておくことを優先しましょう。
浮いたお金を「もっと良い肥料」や「新しい種苗」、あるいは「他の必要な道具」に回すことで、農業経営のスタートダッシュをより確実なものにできるからです。
中古資産の耐用年数:経費化のスピードを加速させる
中古トラクターを購入する際、ぜひ知っておいてほしいのが「耐用年数(たいようねんすう)」という法で定められたルールです。
大きな買い物(資産)をすると、その年に全額を経費にするのではなく、数年に分けて少しずつ経費として計上していきます。これを「減価償却(げんかしょうきゃく)」と呼びます。
実は中古資産には、この期間を新品よりも短く設定できるという「特権」があるのです。
●法定耐用年数をすべて過ぎている古い機体: 一律で「2年」で償却
●まだ年数が残っている機体: 独自の計算式で算出(新品の7年より短くなります)
例えば、5年落ちの中古トラクターを購入した場合、計算上は「3年」で全額を経費化できる可能性があります。経費にするスピードが早いということは、その分、手元に残る現金が増えるということ。これは、まさに中古ならではの大きなメリットです。
農機具購入で活用したい「確定申告」と節税の基本

農機具の購入は、単なる「出費」ではなく「節税のチャンス」です。その鍵を握るのが確定申告の知識です。
農業所得と経費の考え方
節税の基本式は非常にシンプルです。
農業収入 - 必要経費 = 農業所得
税金はこの「農業所得」にかかります。つまり、正しく「必要経費」を漏れなく計上することが、手元に残る現金を増やす唯一の道です。購入金額によって経費の処理方法が異なります。
●農具費(のうぐひ):10万円未満の機械。その年の経費として一括計上可能。
●減価償却費:10万円以上の機械。前述の通り、耐用年数に応じて数年に分けて経費化。
家事按分の活用:合理的根拠が節税を守る
軽トラや倉庫、水道光熱費など、プライベートと農業で兼用している支出を、事業で使った分だけ経費に分けることを「家事按分(かじあんぶん)」と呼びます。 家事関連費が経費として認められるには、「業務遂行上直接必要であること」を客観的に証明する必要があります。原則として事業比率が50%を超えていることが目安ですが、50%以下であっても明確に区分できれば計上可能です。
以下の「合理的根拠」を整理しておきましょう。
●自動車(軽トラ・自家用車):走行距離に基づく「運転日報」を作成し、業務割合を算出。
●倉庫・自宅の一部:図面を元に、農機具保管や作業スペースの「床面積」の割合で算出。
●光熱費:農作物の管理(冷暖房)などの「使用時間」や「消費電力」に基づき計算。
青色申告の絶大なメリットと「専従者給与」の破壊力
農業経営者なら、最大65万円の控除が受けられる「青色申告」は必須です。これに加え、家族への給与を経費にする「青色事業専従者給与(あおいろじぎょうせんじゅうしゃきゅうよ)」を活用すれば、世帯全体の税負担を劇的に下げられます。
日本の税制は「累進課税(るいしんかぜい)」であり、一人の所得が高いほど税率が跳ね上がります。ソースに基づいた、所得平準化による圧倒的な節税事例を見てみましょう。
【事例:世帯農業所得2,370万円のケース】
●平準化前(一人に所得が集中):事業主の所得税額は約284万円、専従者(2名)の税額は計19.8万円。世帯合計は約304万円。
●平準化後(給与を各800万円に設定):事業主の所得税額は約51万円に激減。専従者の税額は上がりますが、世帯合計は約187万円に。
●結果:なんと年間約117万円の節税が実現します。
「103万円の壁」を気にして給与を抑えるよりも、所得が高い世帯ほど堂々と給与を支払い、世帯全体の税率を下げる方がはるかに合理的です。
【最新事例・メリット】農家を支える強力な節税・支援制度
さらに踏み込んだ節税策として、高額農機具の購入時に使える特別な制度を紹介します。
中小企業投資促進税制の活用
青色申告者が1台160万円以上のトラクター等を購入した場合に使える強力な制度です。当初、2025年3月末までの期限でしたが、令和7年度税制改正により2年間の延長が決定しています。これは「特別償却」と「税額控除」の選択制です。
| 選択肢 | 内容 | メリット | デメリット |
| 税額控除 | 所得税額から購入額の7%を直接引く | 支払う税金自体が確実に減る(節税効率が高い) | 所得税が発生していないと効果がない |
| 特別償却 | 1年目に取得価格の30%を上乗せ経費化 | 購入年の現金手残りを最大化できる | 将来の経費を前借りするだけで、トータル税額は不変 |
トータルの税負担を減らしたいなら「税額控除」を、購入直後の資金繰りを楽にしたいなら「特別償却」を選びましょう。なお、個人事業主の場合、特別償却で所得を抑えると「国民健康保険料」の軽減にもつながる点は見逃せません。
農業経営基盤強化準備金制度と「圧縮記帳」
認定農業者等が特定の交付金(ゲタ・ナラシ対策等)を積み立てた際、その全額を必要経費に算入できる制度です。さらに、この積立金を取り崩して農機具を購入した際、もっとも強力な「圧縮記帳(あっしゅくきちょう)」が使えます。
圧縮記帳とは、補助金等で資産を購入した際、その補助金額分を資産の取得価格から直接差し引いて(圧縮して)帳簿に記載する方法です。
●意味:補助金という「収入」に対して、資産の「圧縮損」という「経費」をぶつけることで、その年の課税をチャラにする仕組みです。
●効果:これにより、多額の補助金をもらった年に発生する莫大な税負担を回避し、将来にわたって税負担を「繰り延べる」ことができます。
農業者年金と小規模企業共済:入口から出口までの優遇
将来の備えも、全額「所得控除」にすることで今の税金を安くできます。
●農業者年金(のうねん):保険料は全額「社会保険料控除」。月額最大6.7万円(年間約80万円)まで。受取時も「公的年金等控除」の対象となり、原則65歳以上なら公的年金合計110万円まで非課税です。
●小規模企業共済:掛金は全額「小規模企業共済等掛金控除」。月額最大7万円。受取時は「退職所得」扱いとなり、非常に大きな控除枠を使って低い税率で受け取れます。
今後の課題と展望:安定経営に向けた「法人化」と「事業承継」
経営規模が拡大し、所得が一定を超えたら「形」を変えるタイミングです。
農業の法人化という選択肢
農業所得が600万円を超えたあたりが法人化の検討目安です。
●税率の安定:個人の所得税(最大45%)に対し、法人税は税率が一定で、高所得時の負担が軽くなります。
●損失の繰越:赤字が出た際の「損失繰越期間」が、個人(3年)から法人(9年)へと大幅に延長されます。
●社会的信用:融資の限度額が拡大し、人材確保にも有利に働きます。
損益通算と赤字申告の重要性
『赤字だから申告は不要』と考えるのは、非常にもったいないことです。確定申告には、赤字を味方につけて翌年の税金を安くする仕組みがちゃんと用意されています。農業所得の赤字を、他の所得(給与所得等)の黒字と相殺することを「損益通算(そんえきつうさん)」と呼びます。これにより、源泉徴収されていた所得税の還付を受けることができます。
次世代へのバトンタッチ(納税猶予の特例)
農地を相続する場合、「農業投資価格」という特別な評価額を超える部分の相続税を猶予・免除できる「納税猶予の特例」があります。これは農業の継続を条件に、最終的には相続税が免除される制度です。次世代に負担を残さないためにも、早期の対策が不可欠です。
まとめ
春の農機具購入は、単なる出費ではなく、中古資産の活用や各種税制を組み合わせた「経営戦略」そのものです。
- 中古トラクターで初期投資を抑え、耐用年数短縮による早期経費化を狙う。
- 青色申告と専従者給与を駆使し、世帯全体の税率を平準化する。
- 中小企業投資促進税制や圧縮記帳を活用し、キャッシュフローを最適化する。
これらの制度を正しく理解し、賢く選択することが、安定した農業経営を築くための第一歩となります。ただし、税務判断は個別の状況により非常に複雑です。具体的な申告内容や制度の適用については、必ずお近くの税務署や税理士などの専門家へ相談されることを強くお勧めします。
この春、皆さんの農業経営がより力強く、そして豊かに花開くことを心より応援しています!
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