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2025/09/09

2025年、新米価格はどうなる?農家さんから直接購入する方法はあり?

皆さんこんにちは。9月に入り、金色に色づいた田んぼの稲穂も重たそうに風に揺れ、いよいよ収穫の時期が近づいてきました。新米のふっくらとした炊きあがりと、口いっぱいに広がる甘い香りは、毎日の食卓に欠かせない楽しみです。我が家でも、この時期になると炊きたてのご飯の香りが家中に広がり、「あぁ、今年も新米の季節が来たな」と実感します。

ただ、今年は新米の価格について、すでにさまざまなニュースが報じられており、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。家計に直接響くお米の価格。なぜここまで値上がりが続いているのか、そしてこの先どうなっていくのか、家計を預かる身として、私なりに調べてみました。

2024年から「お米が足りなくなるのでは?」といった声がSNS上で飛び交い、スーパーでもお米の棚が空になる光景を目にすることがありました。あれから半年が経ち、いよいよ2025年産の新米が出回る時期になりましたが、どうやらその価格は昨年をさらに上回る見込みのようです。

報道によると、その背景には主に以下の3つの要因があるとのことです。(※1)

1.生産コストの増大   肥料や燃料など、米作りに必要な資材の価格が上昇し、農家の方々の負担が大きくなっています。経営を維持するためには、価格に転嫁せざるを得ない状況です。

2.異常気象の影響    近年は、猛暑や大雨といった極端な気候が続いています。今年の夏も、一部の地域では深刻な渇水の影響が懸念されました。これらの異常気象は、お米の収穫量や品質に影響を与えるため、供給が不安定になり、価格が押し上げられる一因になっています。

3.集荷競争の激化   新米の確保をめぐって、農協(JA)とそれ以外の集荷業者の間で競争が激化している状態です。農家から確実に米を買い付けてもらうために、各地のJAが農家に前払いする「概算金」を大幅に引き上げています。これにより、市場全体の価格水準が上昇しているという見方もあります。

この概算金の引き上げ幅が、過去にないほどの水準になっているということで、コメどころとして知られる山形県や宮城県、さらには福井県などでも軒並み大幅な引き上げが行われているとのことです。

このような状況を受けて、「お米が高くなるのは仕方ないのかな」と感じる一方で、「これ以上は家計がもたない」という声も多く聞かれます。スーパーで新米が前年の4割増しで販売され、その売れ行きが鈍いというニュース(※1)を目にすると、消費者としては正直なところ、「これでは買えない」という気持ちになる方も多いのではないでしょうか。

私もまったく同様で、2024年から続く米不足の騒動にはヤキモキさせられました。私の場合、知人の紹介で、10年以上地元の農家さんから直接分けていただいていましたが、一度に30㎏を購入するため、傷まないよう玄米で購入しており、スーパーよりもかなり安価で、破格の10,000円で購入させてもらっていました。小型の自家用精米機で精米して食べるので、精米の手間はかかるけれど、毎回新鮮な状態で炊けるのがお気に入りです。

ところが、昨年の米不足のニュースが広まってからは、農家さんのもとにも地元の方々が殺到し、今年の春には「次の夏にはお米を渡せないかもしれない」と言われてしまいました。幸いにも、新米は購入できることになったのですが、やはり価格は上がるとのこと。これはもう仕方ありません。これまで破格の値段で売っていただいていたので、「分けてもらえるだけありがたい」と心から感じています。

手間暇かけて育てたお米が、適正な価格で評価されないと、農業を続けることが難しくなってしまいます。一方で、消費者は、お米が5㎏で2,000円を上回ると「お米はもっと安く」と思ってしまうのが現状です。消費者が求める「手頃な価格」と、生産者が求める「適正な価格」の間に、大きな溝があるのがこのお米の価格問題です。

正直なところ、私の玄米30㎏1万円という価格については、知人の兼業農家さんに「その値段では農家は赤字だ。最低でも1万5千円ないと…」と農家さんの本音を聞いており、今回値上げになると聞いて、罪悪感が少し薄らいだというのが正直な気持ちです…。(その後、玄米30㎏で1万6千円という価格になりました)

新米の価格高騰は、消費者にとっては家計を圧迫する問題ですが、同時に、日本の農業を維持していくための重要な課題でもあります。では、私たち消費者は、この状況にどう向き合っていけばいいのでしょうか。

まず、海外の事例に目を向けてみましょう。元衆議院議員の中村哲治氏は、YouTube動画の中で、ヨーロッパの農業政策について解説しています。ヨーロッパでは、まず農家の生産計画に対して直接支払いを行い、さらに卸売価格と市場の販売価格に開きがあった場合は、その差額を「農業者個別所得補償」として国がしっかりと補償する仕組みがあるそうです。これにより、農家は安定的な収入を得ることができ、儲けがないからといって農業をやめてしまう事態を防いでいます。生産された余剰分は国が買い取り、輸出に回すことで、国内の食料自給率を上げることにもつながっています。つまり、日本が輸出枠を先に決めるという真逆の手順を踏んでいるのに対し、ヨーロッパは農家を経済的に支えることで、国内生産を優先しているということです。日本でも同様の個別所得補償が充実すれば、農家は安心して生産を続けられ、結果としてお米の価格を安定させることにもつながるかもしれません。

もちろん、大規模な政策転換には時間がかかります。時事通信の報道で、ある農家さんが「流通の仕組みをスリム化できれば安くなるのではないか」と指摘しているように(※1)、流通にかかるコストを削減する取り組みも重要です。

また、私たち消費者個人ができることの一つとして、私のように「農家さんから直接購入する」という選択肢があります。農家さんと直接つながりを持つことで、中間マージンが省かれ、生産者はより多くの利益を得ることができ、消費者は新鮮で安価なお米を手に入れられる可能性があります。

お住まいの地域の朝市や直売所、あるいは農家さんが運営するSNSなどを活用して、直接お米を分けてもらう方法を試してみるのも良いかもしれません。ただし、独自の販路を持っている農家さんの場合、パッケージやECサイト運営に労力がかかるため、直接購入しても価格は安くならない可能性が高いです。一方で、生産に特化した農家さんならば、そういった部分に労力を割いていない分、もしかしたらスーパーよりも安く購入することも可能かもしれません。これはあくまで私の経験談をもとにした話ですが、地域の農業を深く知る機会として、農業イベントや地域の農家さんとつながりを持ってみるのもおすすめです。

私も、地元の農家さんからお米を購入することで、どんなこだわりをもってお米を作っていらっしゃるか直接伺うことができ、自分が口にする食べ物に深く関心を持つようになりました。ちなみに私が購入しているお米は、農家さんが所有する田んぼの中でも特に粘土質の田んぼで育てた、大変もっちりしておいしいコシヒカリだということです。

もちろん、直接購入にはデメリットもあります。スーパーのように気軽に買えない、まとまった量でしか購入できないので保管の問題があること、そして傷まないよう玄米で購入するとなると精米の手間がかかってきます。しかし、顔の見える関係を築くことで、地域の農業やお米に対する愛着が深まったり、食の安全に対する意識が高まったりと、価格以上のメリットがあるのではないでしょうか。そうなると、普段あまり気にしていなかった田んぼの風景も、重たそうに金色の穂をもたげる様子がいっそう愛おしく感じられるはずです。

新米の価格が上がっている今だからこそ、日本の食を支える農業について改めて考え、私たち一人ひとりができることを探してみる良い機会なのかもしれません。

出典

(※1) 時事通信 経済部「新米、値上がり必至 JA前払い金上昇、猛暑・大雨も影響」

(※2) NHKニュース「JA熊本経済連が普通期米の「概算金」決定 過去最高に」

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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