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2022/09/30

農業機械～管理機と耕運機(耕転機)

耕運機(耕転機)の話

皆さまこんにちは。さて今日は耕運機(耕転機)についてです。耕運機とは農作業などで使う為に小型のトレーラーを牽引したり、また土壌を耕起するために耕転機などを取り付けたりできる、少し大型の機械のことで、テーラーなどとも呼ばれているものです。耕転機など、動力を必要とする作業機も様々な種類とサイズがあり、必要に応じて付け変えることができます。それ以外にも、動作自体には動力を必要とせず、ただ牽引時に土を砕いてゆくプラウ(鋤)や表土を整える鎮圧機などもあります。昔は牛や馬に頼っていた重作業ですね。産業革命で小型エンジンが量産され、それに伴いトラクターや耕運機が生まれました。これにより、日本の農作業における家畜の役割はごく一部の農村に残るのみとなりました。農村の風景を変え、世界の農業生産率を飛躍的に向上させた出来事です。この緩～い感じのおじさん画像も、見方を変えれば革命の影を垣間見ることができる、今は少し懐かしい風景です。これの運転、結構難しいんですよ。方向転換を想像してください。ステアリングホイールがあるわけではありません。左右のグリップクラッチを使うか、自力で左右にハンドルを振るかしてテーラーの向きを変えますが、機械本体とトレーラーに付いている後輪、運転手の座席の位置を見てください。テーラーが右を向けば、向いた分だけハンドルが左に、その逆も然り。さらに言えば、段差を乗り越えてテーラーが前に傾けば、その分ハンドルが上に跳ね上がります。バックの時は牽引技術の応用で旋回方向とは逆へハンドルを切る。それら全てハンドルに取り付けられた走行クラッチ、アクセル調整などを操作しながら行う訳ですから、このおじさん画像が今では神々しく見えたりする、かもしれません。

因みにこのおじさんのマシン、バッテリーが搭載されていますね。恐らくセルスターターも付いているのでしょう。このセルスターターが無いと、いわゆるクランク式手回しスタートが必要になります。ご存じの方も多いと思いますが、くしくも知らない方の為に描写すれば…　機体の一部として同化しているような隠し鉄砲のような、実はハンドルをおもむろに取り外し、エンジンに突き刺して、「ふぅ～…」と覚悟を決めたような息をセリフのように吐いた瞬間、ぐるり……ぐるり…ぐるっぐるっグルっグルクルクル…っと親の仇のような回転を与え、急に吹っ切れたようにパッとハンドルを機体から引き抜きます。するとどうでしょう、さっきまで眠っていたような機械が目覚めるようにポッポッポッっと煙を少し吐きながら鼓動し始めます。可能な限りよく言えばこのようですが、ようは重くて面倒くさいんです。このおじさんはカギを回して楽ちんスタートなのだと思います。話が逸れました。いわゆる耕運機とよばれているものは、大抵の場合耕転機の場合が多いように思います。テーラーに耕転機(ロータリ)が付いたものですね。そして、管理機との違いですが、基本的に馬力とサイズが違います。土壌を耕転するために造られており、その負荷に負けない為の重さ、パワー、それに付随する大きなタイヤや長い爪、そしてそれらを支える頑丈なフレームやギアなどで構成されています。ガソリン、軽油ともにありますが、古いものは軽油が多く、また、軽油のほうがトルクが強く、起動不良も少ないため重宝されていますね。その為、中古農機市場においても、20～30年前の機体がまだまだ現役で取引されています。今回、なぜにしつこく耕運機だ、耕転機だ、テーラーだ、云々と言っているのかと言うと、いわゆる管理機を耕運機と呼ばれる方が、管理機を耕転機のように使い、またその能力を期待、もしくは誤解されている場合があるということ、また自身も以前はそれほど気にしていなかったこと、がしかしその誤解が多くの誤ショッピング、故障、破損などの原因になっていることがあるために、あえて注目してみました。管理機と呼ばれる小型の機械が「管理機」と呼ばれる理由、それはその名の通り、【トラクターや耕転機で耕された土壌を更に丁寧に~管理~するための機械】なんです。でも現実では管理機で耕転もしますよね。そうですよね。そうなんです。ですので皆さま、そこのところご理解の上、無理せず機械と付き合ってあげてください。良いパートナーになるはずです。