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2022/02/28

SDGs 第5回 農業の先端技術と方向性

農業の未来

皆様こんにちは。株式会社唐沢農機サービスの川崎です。
前回の終盤、このようなことを書きました。

  • アフリカなどでは、唐沢農機サービスも参画している中古農機の再利用、日本式稲作の試験などに限らず、最新の欧米型大型農業機械などの利用も始まっています。
    そのような現象は「リープフロッグ」と呼ばれているそうです。
    日本のような先進国よりも先に、アフリカで最新のテクノロジーが活用されることを総じて「Leapfrog(カエル跳び)」だそうです。
    では、日本の農業は最新なのか?
    日本にはリープフロッグは起こりえないのか?

 

そもそも、グローバルな問題を検証するにあたり、日本は常に「先進国」というくくりで語られることが多い気がします。勿論たいていの場合、それは正しいでしょう。しかし、SDGsのような問題を北欧/欧米を中心とした社会の目線でとらえた場合、そうではない気がします。

環境問題においては、国際的フォーラムで日本が石炭利用という面で、ワースト評価に近いことを言われたのもつい最近のことです。勿論、資源の問題や過去の災害からの復旧過程において発電方法が大幅に置き換わった事実などもあり、一概に何が正しいとは言えませんし、前回書いたように環境保護を謳いながら実際に裏腹な結果「グリーンウォッシュ」を招いている場合も多々あるようです。また、根本的に評価者が正しいのか否か、について多様な意見もあるとおもいます。

では、今回のテーマ「農業の未来」について始めたいと思います。毎回書きますが、これはあくまでも私個人の偏見であり、決して何かを否定するものではないことを、ご理解頂ければ幸いです。

みなさん、我々農業的変態になると、夜な夜なチェックする動画も少しそちら側に偏向しておりまして、おすすめ動画に「巨大農業機械」や「最先端アグリロボテック」などという感じのものが出てきます。以前、農業の現場に従事していたころは、「カリフォルニア サリナス レタス 収穫」などと検索し、現地のメキシコ人労働者がすさまじいスピードでレタスを刈り取り(まさに刈り取りがあてはまるほどのスピード)、それを巨大なトラクターに連結されたコンベアに投げ入れている、そんな動画に見入ってしまうこともありました。カリフォルニア州サリナスは北米のレタス主要産地であり、使われている道具や技術に興味があったからです。
また、同様に欧米型のオーガニック農園の動画などを見ると、定植前の圃場における除草作業を、これまた大型トラクターに連結接続された火炎放射器を使い地表の雑草と種を燃やすというモノや、生育途中の圃場内の草かきを人海戦術でメキシコ人労働者を使って行うなどのアナログ的な手法の動画なども見ることができます。

それらを見ると、日本の農業の現状を考えさせられます。欧米型農業は、当然ながら途轍もなく広大かつ平坦な圃場での作業が前提で進化しており、日本の農業には適していないものも多く、実際農機の進歩は日本独特のものとして進んできた部分も多いと感じます。また、アジア圏において、その日本式の農業や農機が適合し、実際に輸出や大企業の進出も徐々に進んでおり、そのシェアも確実に広がってきています。

そんな中、実際の日本における農機の進歩はどのようなっているのでしょう。トラクターの自動運転、ドローンによる薬剤散布や上空からの管理/監視、またサーモグラフィを使った生育管理、施設栽培におけるAI技術の活用、北欧型の施設栽培方法の導入などがそれにあたりますし、気候変化にあわせた品種改良や気象情報の予測の進歩、そのようなデータとの連携をベースとした自動管理などもあります。日々、色々なメーカーの方々が既存の技術に磨きをかけ続け、それ自体がハイクオリティ化されていたり、元々、Made In Japan の品質をキープすること自体が大変だったりもしているのかと想像されます。一歩海外へ目を向けると、今の日本の農業技術の開発スピードは、速いとは言えないのかもしれません。それには色々な理由があると思いますし、私が知らないだけで、どんどん進んでいるのかもしれません。が、農業や農機の現場にいても見えていない、見えてこないのが現状です。

では、これからの日本農業において、どのような革新の可能性があるのでしょうか。上記のように欧米型の大規模栽培を元とした農機や栽培技術の導入には限界や現状との乖離が認められます。アフリカなど近い将来間違いなく近代的な社会的発展が起きる国々では、既に欧米型の技術や、当社の取り組みのようにアジア型の技術や農機の導入も行われています。今でも手作業の農民達が近い将来、もしかしたら日本の農業従事者よりも進んだ技術を手に新しい農業を行ってゆくのかもしれないのです。いわゆるリープフロッグ現象ですね。では、いま何となく行き詰まっている日本の農業にとってのリープフロッグになりうる技術や考え方、それをSDGs視点で考えてみたいと思います。

まず欧米型技術のなかで、農機の大型化についてです。大型農機、それは耕運機を代表とする多々異種の作業機を連結させて駆動させるトラクターや、自動刈取り/脱穀を行うコンバイン等が思い浮かびます。それらの機械は主にディーゼル燃料を主軸とした原油由来の燃料を燃やしながら動きます。当然そこにはカーボンフットプリント(CPF=商品・サービスの原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算して当該商品及びサービスに簡易な方法で分かり易く表示する仕組み)が大量に生まれます。それだけでなく、大型機械は輸送にも大量のCPFを残します。そして上記のように、重機の大型化は日本の農業の現状にそぐわない一面もあります。考え方としては、

  1. 農地の区画整理や統合化を図り、圃場の欧米化を進める。
  2. 日本の農地に合った技術の開発を推し進める。
  3. 両者の複合的な活用により、より現実的に進展を図る。

 

などになると思いますが、それは正に今の現状だと感じます。これを試行錯誤することは時に技術の革新を生み、将来の農業の礎になりうる一方、なかなか進まないマンネリ化やそのプロセスに満足する遅々とした日常の発端になりかねないとも思います。

元来、植物は二酸化炭素と日光、水を栄養の元として、酸素を作り出しますね。ただ、その吸収された二酸化炭素はどこへ行くのでしょう。それらの一部は植物体内において炭水化物(糖)に変化します。また植物自体の呼吸により、一部大気に戻されます。植物体になったもののうち、食物や飼料、その他製品として消費されるもの以外の残渣は細断などの過程を経て堆肥になったり、そのまま土壌に戻ります。この際、有機質や糖質としてCOが保持され、結果土壌内へ移行します。これは土壌呼吸という物理的サイクルの一部で、大気中のCO削減のファクターとして注目されています。

このように土壌内に保持された炭素は、微生物による分解により植物の養分に変化すると同時に再び大気中に二酸化炭素として放出されますが、これは自然の摂理の範疇です。しかし、それ以外にも大気中に放出される要因の一つとして、過度の土壌耕起があります。農業においては、トラクター(ロータリー)で作土を耕転する必要がありますが、これを必要以上に行うことは、燃料を無駄に消費し、また土壌内に保持された二酸化炭素を無意味に大気中に放出することになります。

ここまでくると、現行農業に否定的になりすぎてしまいますが、要は現行の農業にはCO排出がつきもの、だということです。

これまでSDGsと農業について色々と考えていましたが、最近思うことがあります。それは、多くの企業がこのSDGsを含む経済界における潮流を、次の大きな技術や経済の革新の起爆剤として考えているということです。ITの躍進により、生活の利便性や経済のグローバル化が大きく進んだ現在、そこまでに至るまでに、またこれからそれらから発生した/しうる負の財産をニュートラル化することが求められており、それが先代達が築いた甘味の恩恵を受けた我々世代の役割なのかもしれません。ですので、ここらでグッと技術を推し進めるために、大きな指標となる考え方が必要になっているのではないでしょうか。

現在、CO2削減のゴールはカーボンニュートラルですが、世の中にはすでにカーボンネギティブを視野に入れた取り組みをしている企業がありますので紹介します。

AIGEN

Image Credit: AIGEN

北アメリカ西海岸北部のワシントン州、カークランドに拠点を置く新興ベンチャー企業AIGEN. 彼らは農業と農機の根底を考え直し、地球の将来を見据えた開発をしています。例えば、小型ロボットに太陽光パネルを乗せそれを動力源とし、除草のプロトコル学習をさせ、実際に畑の雑草を除去しながら巡回させます。これは今後の農機の発展の根底となるプラットフォームであり、またその手段の一つでしかありません。彼らのビジョンは
可能な行動により地球を再生する
ことであり、
太陽光発電システムプラットフォームを駆使したロボティクスにより、地球規模の土壌再生を自動化する
ことです。
「地球の作土の50パーセント以上がその本来の力を失っています。薬剤や耕作手法などが、その本来の炭素保持能力をも失いながら。我々AIGENは、購入しやすい価格のロボティクス技術を通して、土壌や土地、地球元来の健康を再生します。」
More than 50% of our soils are degraded—by chemicals and soil management practices that undercut carbon sequestration potential. At Aigen, we are restoring our planet’s health, through the land and our soils with an affordable, precision edge robotics platform. https://www.aigen.io/

彼らの主張は以下の通り。
農業は炭素排出量の約16%を占めており、ディーゼルの排出ガス、土壌の圧縮、化学薬品の使用、耕す回数を減らすことで、マイナスにできる可能性がある、ということ。重機は土壌を圧縮するため、根が下ではなく横に伸び、植物が取り込んだ炭素を地中深くに送ることができない。そのためトラクターや大型の農業機械を減らすことができれば、農業の仕組みを変えられる。

彼らはシードラウンドにおいて、約4億6000万円)を調達したと発表した。このラウンドはNEAが主導し、AgFunder(アグファンダー)、Global Founders Capital(グローバル・ファウンダーズ・キャピタル)、ReGen Ventures(リジェン・ベンチャーズ)が参加した。シードラウンドとは、起業前から起業後のシードステージのスタートアップが行う、初めての資金調達ラウンド。

ということです。

事実、このサイズの農機であれば、輸送コストも抑えられ、またパートナーシップなどを踏まえれば、技術的な問題も解決できるでしょう。また、ECによる物流にも対応し、世界の隅々まで広める事も不可能ではありません。このような技術を実際に現場に落とし込んでゆきたい。そして次世代の農業をの根幹を支えてゆく。そんな現実はもう近くまで来ているのかもしれません。

最後に、この掲載に協力していただいた AIGEN のCOO、Kenny Leeに感謝の意を!

 

 

株式会社唐沢農機サービスでは、新しいミッションを掲げました。それは

すべての農機をネット通販に変える!

です。そんな時代にはそれに対応できる農機が必要になってくるのかもしれません。

ではまた次回。

 

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