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2020/10/10

天日干し米(はさ掛)と機械乾燥米はどっちがおいしいの!?

お世話になっております。

株式会社唐沢農機サービス、専務の唐沢でございます。

秋の稲刈りシーズンも終わりに向かい、少し余裕が出てまいりました。

弊社が位置する地域は長野県の東信地域になります。

中山間地域で、南斜面が広く広がり、果樹栽培が盛んな地域として有名なのですが。

農業事情になりますと、果樹農家さんはもちろんのこと、標高も高い事もあり葉物野菜や高原野菜といった農作物の栽培農家さん。

もちろん稲作農家さんも多数おられます。

中山間地域との事もあり、田んぼの大きさはそれほど多くなく、未だにバインダーで稲刈りをし天日干し(はさ掛)を行い、ハーベスターで脱穀する農家さんが数多くおられます。

先日、農家さんと面白いお話をしたので紹介したいと思います。

 

 

議題は【天日干し米(はさ掛)と機械乾燥米はどっちがおいしいの!?】です。

農家さんは現在、バインダーで稲刈りをし、天日干し(はさ掛)で自然乾燥させ出荷しているそうです。

しかし、ご高齢との事もあり手間のかからない、コンバイン導入を検討していると話してくれました。

コンバインでの収穫の場合は機械乾燥になります。短時間で水分量を16%ほどまで落とし、出荷します。

一方、天日干し(はさ掛)の場合は、バインダーで稲をかり、藁にお米が付いた状態で、3週間ほどかけじっくりと乾燥せていきます。

乾燥が出来たころで、ハーベスターで脱穀し出荷します。

販売価格を見るともちろん、天日干し(はさ掛)の場合の方が高価な値がついています。手間と時間をかけて出荷しますので当然です。

農業機械業界に従事している私は、当然文明の力と言いますか、テクノロジーの力を信じ、機械乾燥のお米の方がおいしいのではないかと思っていました。

しかし、農家さんはそんなの、自然の力でじっくり乾燥させたお米の方がうまいに決まっている!!と自身まんまんにお話されていました。

そこで、その場でスマートフォンを使い調べる事に。。。。

ありました!!日本調理科学会なるところから、天日干し(はさ掛)と熱風式機械乾燥でのお米の評価の記事が。。。

実験結果は、ずばり!!

 

天日干し(はさ掛)の方が。。総合、味及び硬さの3項目で炊飯後の品質では5項目において、有意に優れている!!との結果が。。

さすが、農家さん。やはり経験とはすごい改めて、尊敬しました。

と同時に頑張れ、乾燥機メーカーとも思いました。。。

後日某メーカーの担当に話しをしたのですが、熱風式ではなく、現在は遠赤外線方式が主流で天日干し(はさ掛)には負けないくらい、おいしいはず!と話しておりました。笑

 

確かに科学的には天日干し(はさ掛)のほうが美味しいのかもしれません。

しかし、現実的には農家さんの高齢化や効率、利益率など現実的に考えるとコンバインを導入し、作付面積を広くする方が存続する意味でも、機械化は必要の様です。

お話させて頂いた農家さんも、コンバインを導入して頂きました。

弊社の近くの農家さんにはまだまだ、天日干し(はさ掛)を続け、頑張っている農家さんがたくさんおります。

少しでも力になれるように、これからも頑張らなければと思っております。